Mama mikke column

夫婦のかたち

Vol.4 / 中兼英朗さん・小川夢乃さん

目標がどうだとか、過去を振り返ることよりも、地に足がついていればいい。

カップルから、夫婦へ、そして父と母へ。一緒に時を過ごし、さまざまな出来事や思いを経験していくことで、ふたりの関係性は変わっていくものなのでしょうか?
「夫婦のかたち」第4回は、ご夫婦ともに雑誌や広告を舞台に活躍するスタイリストの中兼英朗さんと小川夢乃さんにお話を伺いました。夢乃さんは現在第二子を妊娠中。2歳の男の子を育てながら、3月に出産を控え、夫婦の、そして家族の関係性が日々変わりゆく最中にいます。そんなおふたりが語る夫婦のかたちとは?
中兼英朗

1997年スタイリスト二村毅氏に師事。雑誌、広告、タレントやミュージシャンなど、幅広くスタイリングを手がける。

小川夢乃

2010年よりスタイリスト椎名直子氏に師事し、 2012年独立。ファッション誌を中心に雑誌、カタログ、広告、タレントのスタイリングを手がける。

----おふたりが出会ったきっかけからお聞きしてもいいですか?

英朗さん(以下英朗):夢乃がスタイリストの椎名直子さんのアシスタントだったときに出会いました。椎名さんがレディースを、僕がメンズとキッズのスタイリングを担当したカタログの撮影のときに、夢乃はバレエをやっていたからかすごく綺麗に立っていて。なのに服装は古着のワンピースにスニーカー。「あれ?なんだこの人」って印象に残りました。

夢乃さん(以下夢乃):そのときの英朗さんはターバンつけて、短パン履いて、現場に「あ、どーもー!よろしくお願いしゃっす」みたいな感じで入ってきて。椎名さんと私は「メンズの人って声が大きいね」って笑ってた。

英朗:僕はその場をなんとか盛り上げたくて、大きな声でいこうというシンプルな気持ちで。その現場では撮影が終わると必ず打ち上げをやっていたんです。春夏秋冬の年4 回、それが2 年続いて。

夢乃:若いスタッフばかりで「みんなでがんばろう!」みたいな学園祭のノリでした。

---夢乃さんを見たときに感じた「あれ?」というのは、素敵だなっていう印象だったんですか?

英朗:僕はそれまで孤独だったんですよ。

夢乃:5 年くらい彼女がいなくてね(笑)。

英朗:だから、そのときは世の中をそんな風に見てなかったわけです。男とか女とか、恋愛とか結婚とか。

中兼英朗さん

中兼英朗さん

---夢乃さんは、どう思っていたんですか?

夢乃:その後打ち上げの延長みたいな感じで少人数で飲むようになったんですけど、英朗さんは”師匠の仕事相手の人”って感じでした。大先輩だし、恋愛としてみないじゃないですか。滅相もないって。でも、連絡先を交換して、ちょっとずつ個人的に連絡をとるようになっていくなかで、震災が起きて。私は悩んでいたわけですよ、人生について。たくさんの人がこんなに悲しい想いをしているときに私はこんなことをしていていいんだろうかって。それで、先輩たちはどう思ってるのか気になって、「飲みに行きませんか?」って誘ったんです。それから映画を観に行ったり、ごはんを食べに行ったりしたんですけど、英朗さんの周りの人たちがね……(笑)。

英朗:腐れ縁で大親友のカメラマンがいるんですけど、僕が夜中に部屋でひとりギターを弾いていたら電話がかかってきて、「お前、夢ちゃんのことどう思ってるの?」って。そこで「いけよ!」みたいな感じで言われたんですよ。

夢乃:私は私で「夢ちゃん、英朗のことどう思ってるの?英朗もいい年なんだから、付き合う気がないなら遊ばないで!」って。それまでは、別にそういうつもりじゃないというか、深く考えてなかったんですけど、同じ業界にいるし、英朗さんもいい歳だったし、付き合うなら結婚前提だなって。でも、付き合う、付き合わないみたいな感じでデートした日も、英朗さんはずーっと「付き合おう」って言ってはくれなくて。私が押しました(笑)。

小川夢乃さん

小川夢乃さん

英朗:言うとか言わないとかはっきり言ってめんどくさくて(笑)。

---お互いどんなところがいいなって思ったんですか?

英朗:自然だったんですよね、彼女が。顔に湿疹ができているのに会ってくれたり、バイトが長引いて待ち合わせに遅れたときも、髪の毛びちゃびちゃだろうが、スッピンだろうが自転車を飛ばして来てくれて。表情も豊かで、いつもちゃきちゃき動いてる。なんか、忙しい方なんだなって思いました。僕はそういう人に会ったことがなかった。

---夢乃さんは?

夢乃:英朗さんに対する気持ちは日々更新されてる感じかな?具体的にここがっていうのは……。まぁ誠実な人だなって。なんか分かるじゃないですか、なんて言えばいいの?真面目とも違う、すごい純粋な人だなって思ったのと、幸せにしたいって。

---それから入籍されたのはいつなんですか?

夢乃:2011年に付き合って、2012年に私が師匠から独立して、その年の10月に婚約をしたんです。でも、籍を入れるタイミングとか結婚式のタイミングとかわからないじゃないですか。「どうする?」って感じの中、お互いの両親に挨拶に行ったら、そのすぐ後に妊娠したんです。だから私は「心で妊娠する」ってみんなに言ってるんですけど、安心したのかなぁ。それで、籍を入れなきゃってバタバタと。結婚式は子どもを産んでからにしようかって話をしてたんですけど、私の母に「産んでからだと結局できなくなっちゃうから」って言われて。うちのおばあちゃんも、英朗さんの親戚もけっこう高齢だったから急いで準備をして。

英朗:うちのおやじは夢乃のお父さんより20歳くらい年上で、結婚式を挙げた2ヵ月後に他界したんですよ。僕は三男坊なんですけど、兄はサラリーマン、僕はスタイリスト。彼女も5年間いないしで、親戚中から「英朗は、もう!」って言われていたので、親父に見せることができて、すごく迫るものがありました。やってよかったって。

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