Mama mikke column

今日、何をしよう?

特別編 / 森貴美子さん

時に「まあいいか」を挟みながら、楽な気持ちで生きていく。

ファッション誌、CMなどで活躍する森貴美子さんが、『森きみの毎日の家事が楽しくなるシンプル暮らし』(PARCO出版)を出版。家事や暮らしにフォーカスしながら、森さん自身の生き方や育児についての思いがぎっしりと詰まった1冊です。出版を記念し、パルコブックセンター吉祥寺店で開催されたイベントには、200名のお客さんが駆け付けました。今回は、「今日は何をしよう?」特別編として森さんの暮らしを楽しむアイデアを教えてもらいます。
雑誌『non-no』モデルとして、17歳でモデルデビュー。 以後12年間レギュラー出演し、2010年3月に卒業。現在は、雑誌『LEE』など数々のファッション誌やCMに出演する他、ファッションブランド『mielle』のデザイナーとしても活躍中。「森きみ」の愛称で親しまれ、 ブログ「モリキミニッキ」は、1日70万アクセスを超える人気ブログとなっている。2010年にフォトグラファーの掛川陽介さんと結婚、2011年に長女を出産。

オフィシャルブログ「モリキミニッキ」
http://ameblo.jp/morikimi-morikimi/

---出版おめでとうございます。今日のイベントには200名のお客さんがいらっしゃって、3時間走り抜けた感じでしたね。

森貴美子さん(以下、森):私のイベントは、リピーターの方が多い傾向にあるんですけど、今回は初めましての方が多くて「あぁ、本を楽しみに待ってくださっていた方がこんなにいたんだ!」とすごくうれしかったです。同時にちょっと書き直したくなったんですけど(笑)。

---どうしてですか?

森:「本を読んで勉強します!」とか「憧れです!」って言っていただいて、そんなそんな……って恐縮してしまって。普段、お手紙やブログでやりとりしている方に実際にお会いしてお話し出来たのは貴重な時間でした。いつも来てくださる方には「あ~どうもどうも!子ども大きくなったねぇ」なんて、同窓会気分で。

森:30歳を迎えたのをきっかけに、ファッションももちろん好きだけど、自分にとって心地いい暮らし方というものを自然と模索しはじめました。友達に「これ、どうしてる?」って話を聞いてみたり、一緒に暮らしている夫の真似をしてみたり、その中で出会ったいろんな暮らし方と、私自身があわさってできたひとつの暮らし方や生き方をまとめた内容になっています。私は先生ではないので、これが正解、これ以外は不正解といったことではなく、「こんなやり方もあるんだな」「こういう人もいるんだな」というひとつのパターンとして受け取っていただけたら。

---家事を楽しく、そしてシンプルに暮らすことが全編を通してのテーマになっていますが、ここに至るまでにはどんなきっかけがあったのか気になります。

森:そうですねぇ。やはり結婚が大きかったんですけど、その前からひとり暮らしをするにあたって、それまで母親にやってもらっていたことを全部自分でしなくちゃいけなくなったことですかね。母親のやり方を見ていた部分もあれば、見ていない部分もあって、「あれ?これはどうしてたんだっけ?」って、実家のやり方を確認したり、自分だけのやり方を見つけたり。結婚すると夫のやり方も入ってきて、今ようやく落ち着いてきたという状況ですね。

---「おわりに」に、お母さまから大きな影響を受けたとありましたが、どんなところで感じますか?

森:今までは影響を受けていないと思っていたんですけど、原稿を書いていて「そういえば母もよく熱湯消毒をしていたな〜」とか。あと、礼儀作法に厳しいんです。私が結婚するときに母からノートを1冊渡されて「これからは掛川家の嫁として、いただいたもの、いただいた人、お返ししたものを全部記しておきなさい!」って。そういう考えがいつのまにか染み付いていて、この間、夫の友人から夫と私宛に結婚式の招待状をいただいたときも、夫の繋がりだから夫のタイミングで返すものかなと思いつつ、いただいたものはとにかく早くにお返ししようって考える自分がいて。あぁ、母親の影響だなって。

森:夫は家事が好きで、ああしたい、こうしたいと展望のある人だったので、影響というか「俺がこうするって言ったらこうだから」みたいな(笑)。「じゃあ、そうしますか」って夫のやり方を採用することもありますし、私は私で模索を続けてやっと見つけたやり方を否定されるのが嫌で反抗するときもあるんですけど。

---こだわりのあるご主人なんですね。

森:食器の洗い方でもそういうやりとりがあって。私は夏は水で洗い物をするんですけど、夫は油が落ちやすいからという理由でお湯派なんですね。「お湯だと手が荒れるでしょ」って言ったら夫曰く手袋を着ければいいと。そこで私も友達にリサーチしてみたら意外とお湯派が多くて、今は手袋を着けてお湯で洗っています。細かいところなんですけどね。

森:相手が何かをやるときに口を出さない!そうすれば私がやっていることにも口を出させないことになるのかなって(笑)。どうしても折り合いがつかない部分は出てくるものだと思います。だから、こだわりを主張する方がやればいいんですよね。私は水回りを常に清潔にしておきたいタイプなので、夫にひと言主張する前に「あ、じゃあ私がやろう」って考えるようになりました。やりたい方がやればいいって。

---この「今日は、何をしよう?」では、子どもと楽しめる暮らしのアイデアを教えていただいているのですが、子どもと一緒に家事を楽しむために工夫していることはありますか?

森:私が掃除機をかけたり、ほうきでゴミを集めたりしていると、「それなあに?」って一緒になってやってくれるんです。料理もそうなんですよ。ホットケーキを作ると、混ぜたいし、生地をフライパンにポタンって落としたいし、おにぎりも一緒に握りたがるし。正直、「あ〜、面倒くさいな」って思いますし、時間も5倍かかりますが、やらせてあげることが彼女にとっての遊びにも刺激にもなるしいいのかなって。普段食べないものも、一緒に作ると食べてくれたりするので、"お手伝いした"という満足感が、子どもを伸ばしてくれるのかな?って。

---子どもの気持ちを受け止めてあげることを大事にする。

森:先日、公園にピクニックに行こうとしたのですが、私の計画では、ちゃちゃっとデパートでお惣菜を買って食べる予定だったのに、娘が私のところにお弁当箱を持ってきてお弁当を作りたいって言うんですね。家に材料が何もなかったので、スーパーの開店を待って作り始めると出発が午後になってしまう。でも、何のために公園に行くかと考えたら娘のためですよね。お弁当を作るのも同じく娘のため。だったら、公園にこだわらなくてもいいのかもって気付いたんです。

---なるほど。過程は違えど、目的は同じですもんね。

森:親はこれを楽しんでほしいって提供しちゃいがちで、楽しんだ反応をすごく求めてしまうけれど、身近なところで見つけた楽しみを見守ることも大事なのかなって。親が見つけたペースよりも、彼女が見つけたペースを大事にする。そうやって割り切ったらイライラしないんですよね。もちろん、人と待ち合わせているときなんかは「早く!早く!」って言ってしまいますが(笑)

---すごく素敵な考え方ですね。子どもと暮らす上でいろんな場面で活きてくる考え方だと思います。最後に、家事と育児を両立するお母さんにメッセージをお願いします。

森:私も両立できていないのでなんとも言えないんですけど……。完璧を求めすぎると時に息苦しくなるので、ちょいちょい「まあいいか」を挟みながら、楽な気持ちでいた方がいいのかなって思います。今日のイベントにも子どもを預けて参加してくださった方もたくさんいましたが、お母さんもそうやってひとりで出掛ける時間が大事だと思うので、旦那さんと交互に自分の時間を作りながら、家族の時間も大切にしつつ。何気ない日々も、お出掛けしない日々も、特別な日だなっていう充実感をもってみると毎日は楽しくなる気がします。

『森きみの毎日の家事が楽しくなるシンプル暮らし』(PARCO出版)
森貴美子 著/\1,400(税別)

撮影:田中由起子
インタビュー・文:梶山ひろみ

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