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PARCO

“次世代型商業施設” 渋谷PARCO

2019年11月22日、新生渋谷PARCOが誕生しました。
当社グループ各社や各事業がそれぞれ新しい挑戦と進化を進め、持てるノウハウを注入し、新しい渋谷PARCOが実現しました。その渋谷PARCOの構成は、これまで培われてきた「FASHION」「ART&CULTURE」「ENTERTAINMENT」といった要素に、時代感を捉えた「FOOD」「TECHNOLOGY」という要素が掛け合わされています。
渋谷PARCOは1973年にオープンして以来、都市生活者に向けたライフスタイルの提案やエンタテインメントを通じた文化的な情報発信を行い、基幹店舗としてPARCOブランドのイメージを牽引してきました。
渋谷エリアは、変化に富みさまざまな価値観や文化の融合が進む個性豊かなエリアであり、最近は独特な文化の発信拠点として海外からの来訪者も多く、ますます発展が期待される世界的にも注目度の高い都市の一つです。これまで渋谷PARCOは、その渋谷の街を刺激し、同時に刺激をもらいながら渋谷の発展の一端を担ってきました。
新しい渋谷PARCOは、これまでの渋谷PARCOと同様にPARCOの基幹店舗というPARCOのブランドイメージそのものの役割を担い、さらなる街の活性化に貢献していきます。
渋谷PARCO

渋谷PARCOの5つの構成要素

渋谷PARCOには、約190の個性あふれる魅力的なショップが出店しました。「FASHION」「ART&CULTURE」「ENTERTAINMENT」「FOOD」「TECHNOLOGY」の5本の柱で構成し、それぞれのジャンルをミックスし、お互いの魅力を引き出しあうように各フロアを編集しています。

渋谷PARCOの5つの構成要素

1.FASHION

私たちは、ファッションデザインの価値を信じています。ブランドの規模が大きいか小さいか、有名か無名かという判断基準ではなく、いかに面白く、独創的でエッジが効いているか。ラグジュアリー・モード・ストリート・カジュアル・ヴィンテージなど東京の様々なジャンルを代表する約100の魅力的なショップを集積し、お客様にファッションの面白さを再提案することで、世界中のファッショニスタが楽しめるビルを目指しました。
また、次世代ファッションデザイナーやブランドのインキュベーションにも力を入れ、ブランド育成を目的とした編集売場を展開しています。内装・造作をパルコがプロデュースし、集合レジ・共通フィッティングなどを設け、出店しやすい環境を整えました。東京都より業務委託を受け、東京で活動する意欲と才能あるデザイナーを支援するポップアップショップも運営しています。
さらに、ファッションでのサステナブルの提案として、環境に配慮した水洗いクリーニング、専門家による洋服類のお直し、そして目利き力のある買い取り専門店も誘致しました。

2.ART&CULTURE

アート、デザイン、ファッションをメインに独自の目線で新しいモノやコトの企画展を創り出す「PARCO MUSEUM TOKYO」や、パルコ編集によるエッジの効いたキュレーションで企画する「GALLERY X」に加えて、いくつものギャラリー機能を備えたショップ、様々なカタチのアート&カルチャーが出店しています。また、6階は、JAPAN CULTUREを発信するゾーンを形成し、日本を代表するコンテンツホルダーが集結した、電脳サブカルチャーの情報発信基地を実現しました。国内のみならず世界へ向け、情報を発信しています。

「PARCO MUSEUM TOKYO」
「PARCO MUSEUM TOKYO」

3.ENTERTAINMENT

パルコの文化発信の核であり、本再開発事業における文化貢献の要でもある「PARCO劇場」をはじめ、パルコ自社運営のミニシアター「WHITE CINE QUINTO」、ライブハウス「CLUB QUATTRO」がプロデュースするミュージックカフェ&バー「QUATTRO LABO」など、様々なエンタテインメント施設を館内に備え、良質なエンタテインメントをお届けしています。

「PARCO劇場」ホワイエ(撮影:尾嶝太)
「PARCO劇場」ホワイエ(撮影:尾嶝太)

4.FOOD

食をビルの重要なチャームととらえ、“そこに集まり、コミュニティを形成し、空間と時をともに楽しめるような場所”をコンセプトに編集しました。特にメインレストランフロア「CHAOS KITCHEN」(地下1階)では、「食・音楽・カルチャー」をコンセプトに、多様なジャンルの21の飲食店に加え、スパイスとなるようなレコードショップやフェスグッズショップなどを“ごちゃ混ぜ”にした、“CHAOS”な飲食ゾーンを提案しています。

ミュージック カフェ&バー「QUATTRO LABO」
ミュージック カフェ&バー「QUATTRO LABO」

5.TECHNOLOGY

デジタル化時代におけるお客様との新しいコミュニケーションや買い物のあり方を提案しています。
5階のオムニチャネル型売場「PARCO CUBE」では店頭販売に加えてEC(Eコマース)を併設しました。11 店舗の小型ショップが出店し、従来の売場より小さなスペースでの店頭在庫数で、デジタルテクノロジーを活用して、お客様の求める商品に出会える店舗ゾーンにチャレンジしています。ショールームの機能を高めた次世代型の店舗として、戦略アイテムや限定商品を中心にそろえ、その他の商品はデジタルで在庫管理し、パルコのオンラインストアで販売しています。共用部に設置している大型サイネージやショップ内サイネージでは、スマートフォンへ直接データを転送し、店頭にはないオンライン上の商品をいつでも買うことができ、その場でストレスなく買い物ができる仕組みも整えています。

また、同じく5階の吹き抜けでは、コンピューターで制作した3次元のクリエイティブ作品を、スマートフォンなどを通してあたかもその場に存在するかのように展示する空間演出をおこなっています。
さらに、テクノロジーをより身近に体験できるカフェやショールーム型のショップも導入しているほか、電子化したレシートをスマートフォンに届けるレシート管理アプリ「スマートレシートサービス」(東芝テック株式会社)を活用し、PARCOの公式アプリ「POCKET PARCO」ユーザー向けに、「電子レシート」サービスを提供しています。

※「電子レシート」サービスは、物販ショップが対象のサービスです。(一部ショップは対象外です。)
※スマートレシートは東芝テック株式会社の登録商標です。

共用部に設置している「PARCO CUBE」のサイネージ
共用部に設置している「PARCO CUBE」のサイネージ

長期ビジョン達成に向けた
PARCOブランドの強化

近年の国内外のマーケット構造や環境、消費者マインドの大きな変化を確実に捉えて事業機会につなげていくため、パルコは「都市マーケットで活躍する企業集団」を目指すという長期ビジョンを策定し、その実現を目指した事業戦略を推進しています。
当社グループ各社・各事業のノウハウや技術の進化による様々な取り組みによって実現した渋谷PARCOの開業は、長期ビジョン達成に向けたPARCOブランドの強化も担っています。

渋谷PARCOの社会的な取り組み

パルコは、開業以来、当社の3つの社会的役割「インキュベーション」「街づくり」「情報発信」に取り組んできました。この取組みは当社のDNAであり、原点であり、進化し続けるパルコの信念ともいえます。渋谷PARCOでは、この社会的役割を様々な形で具現化しています。

次世代の人材育成

未来志向のクリエイティブな産業を形成することにより次世代の人材を育成していきます。
渋谷PARCOの様々な面を持つ立体的な外壁構成のテーマは「原石の集積」で、異なった形状・素材(思想・才能)が惹きつけ合いひとつの塊になることにより、インキュベーション・イノベーションの誘発を表現しています。

1.次世代を担うクリエイターの発掘

9階に、「人材育成」を目的とした、10代に向けたクリエイティブ・スクール「GAKU」を併設するクリエイティブスタジオを開設しました。2020年4月には教育配信事業「Inspire High(インスパイア ハイ)」との業務・資本提携契約を締結し、10代向けのネット教育配信事業を提供する中心拠点として「GAKU」と連携する予定です。

2.産官学民連携組織との新しい形での連携

渋谷区が主体の「一般社団法人渋谷未来デザイン」の事務所が渋谷PARCO内に移転しました。

地域貢献

パルコは、次世代グローバルショッピングセンターとして新生渋谷PARCOを創造することで、さらに街の活性化に貢献したいと考えています。計画段階で東京都によって都市再生特別地区に指定され、開業した渋谷PARCOは、都市再生へ貢献するさまざまな施策を実行しています。

1.街歩きしやすい環境作り、渋谷のにぎわいの形成

周辺の歩道や敷地内の広場を整備し歩行者のスペースを拡充することにより、まちのにぎわいと回遊性を高める歩行者ネットワークを形成しています。また、店頭のプロモーションなどによってにぎわいを創出しているほか、ファッションや演劇文化を育成し、情報を発信しています。

2.地域の課題への取り組み(街歩きの妨げとなっている路上荷捌きや路上駐輪など)、防災性の向上、環境負荷の低減

具体的施策
・地域共同荷さばき場の整備
・駐輪場のビル内設置
・帰宅困難者支援機能の整備
・環境負荷低減の取組

3.渋谷の街を取り込んだ、渋谷PARCOの建築意匠

渋谷の特徴である「坂」と「通り」に注目し、通路・階段をスペイン坂かららせん状に建物外周に沿って10階までつなぐことで(立体街路)、街と融合した建物となっています。坂と通りの街の構成を建物に取り込み、渋谷ならではの次世代の「街」をつくることを意図しています。

3.渋谷の街を取り込んだ、渋谷PARCOの建築意匠

環境に配慮した次世代型ビル

パルコは、持続可能な社会実現に向けた、企業としての責任を果たすべく積極的に環境問題に取組んでいます。
外部環境の快適度やビルのエネルギー利用状況をデジタルサイネージで発信するデジタルコミュニケーションによるエネルギーの効率的利用促進や、ガスコージェネレーションシステムを中心とした高効率エネルギーシステムの導入によるビル全体のエネルギーの効率的な運用の促進が評価され、「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」として国土交通省より採択されました。

環境に配慮した次世代型ビル

主な計画経緯

パルコは、渋谷PARCO建替え計画として2007年より検討を開始し、2015年6月30日、渋谷PARCOのパート1、パート3を含む地区の開発施行予定者として「宇田川町 15 地区開発計画」における都市再生特別地区の都市計画の提案を東京都へ行いました。12月17日、東京都において本計画が決定、告示され、それに伴い、市街地再開発事業として計画を進めてきました。本計画の進展に合わせ、建替のために渋谷PARCOパート1、パート3を一時休業することを決定し、2016年8月7日を最終日に営業を休止しました。既存建物の解体工事の後、2017年5月17日、新生渋谷PARCOの新築工事に着手しました。2年6ヵ月の工事期間を経て、2019年11月、1969年の池袋PARCO開業から50周年を迎える節目の年に、新生「渋谷PARCO」は開業しました。

※都市再生特別地区とは、都市再生特別措置法に基づいた制度で、都市の再生に資するプロジェクトに対して、都市計画法、建築基準法の制限を緩和することにより、都市再生の促進を図ることを目的に定められたものです。

渋谷PARCO概要

所在地
東京都渋谷区宇田川町15-1(住居表示)
商業延床面積
約42,000㎡(ビル全体延床面積:約64,000㎡)
階数
商業 地下1階~地上9階、10階一部(ビル全体:地下3階~地上19階)
開店日
2019年11月22日

旧渋谷PARCOの軌跡

SHIBUYA PARCO Overview

Updated May 12, 2022